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可能性を信じて|高校生トライアスリートの挑戦のはじまり【はっちゃん体験記第1回】

高校入学後、部活に違和感を抱いたはっちゃんが出会ったのは、母の影響で身近だった「トライアスロン」。走るのは得意でも、水泳もバイクも未経験。それでも挑戦した理由とは? 一歩を踏み出すきっかけを語ります。

目次

大好きだった陸上競技。高校生活のギャップと迷い

高校に入学してすぐ、私は戸惑いを覚えました。

というのも、思い描いていた高校生活の部活動と現実のギャップが大きかったのです。

中学校では3年間、陸上部に所属し、短距離走(100m、リレー、ハードル)に打ち込んできました。

走るのが好きでしたし、友達と一緒に練習するのが楽しかった。大会で記録を更新することが、何よりうれしく感じていました。

高校でも当然のように陸上を続けるつもりで、入学後、迷わず陸上競技部へ入部しました。

しかし、その部活動は私が思っていたよりも緩い様子で、練習に真剣に取り組む雰囲気もあまり感じられませんでした。

「この学校で部活を続けていくのは難しいかも……」と感じました。

しかし、ずっと運動をしてきた私にとって、体を動かすことは当たり前だったので、急に運動をやめることにはすごく抵抗がありました。

そんなとき思い出したのが、母がやっていた「トライアスロン」でした。

私にとってのトライアスロン

母は私が幼いころから、選手や審判として「トライアスロン」に関わっていました。

2015年いきいき富山トライアスロン

私も小学生になるころには、母と一緒に大会のボランティアとして参加していました。

選手に紙コップで水を渡したり、完走者にメダルをかけたりした思い出があります。

今でも心に残っているのは、疲れ果てているはずの選手たちが、私に笑顔で「ありがとう」と声をかけてくれたことです。

汗だくでゴールした直後にもかかわらずあんなふうに感謝の気持ちを伝えられる人たちって、なんて素敵なのだろうと、子どもながらに心を打たれました。

また、母が参加する大会の応援にもよく行きました。

りかさん

のとじまトライアスロンに応援に来たときは、私が走っている間、補給食テントで大好物のスイカをたくさん食べさせてもらったよね

はっちゃん

ほんと、あれはおいしかった~(笑)

応援のときは、母と一緒にフィニッシュする「同伴ゴール」が大好きでした。

そんな思い出があったからか、トライアスロンは私にとってどこか親しみのある存在でした。

「大人になったら、一緒にトライアスロンやろうね!」という母にも「いいよ!」と答えていました。

とはいえ、実際に自分が挑戦するとなると話は別です。見るのとするのでは全く違いました。

私は100mやハードル、リレーの選手だったので、短距離走は得意でしたが、持久走は苦手です。

水泳は息継ぎができなくて、プールでも25mも泳げません。

ロードバイクは試しに乗らせてもらったら、スピードが少し出るだけで怖くて体がすくんでしまいました。

そんな状況だったためトライアスロンを完走することは、すごく辛そうで大変そうというイメージがありました。

でも、小さいころ母と一緒におしゃべりしながら家の周りを走ったり、ランニングイベントに参加したり、毎日ちゃんと寝て食べて健康に気をつけていたので、体力には少し自信がありました。

「大人になったらやろうといっていたトライアスロンを、今やってみるのもありかも」と思いついた私でしたが、次第に「できるかどうかはわからないけど、とにかくやってみよう」という気持ちが大きくなっていきました。

頑張れた理由は、応援してくれる人の存在

「トライアスロンをやってみようと思う」と話したとき、友人たちの反応はさまざまで、「トライアスロンってなに?」「なんでそんな大変そうなことを?」とびっくりされることもありました。

私自身も理由をうまく説明できなかったのですが、不思議と気持ちは自然と前を向いていました。

もしかしたら、小さいころから見ていたトライアスロンという「かっこいい競技」に、実は自然と憧れていたのかもしれません。

りかさん

うんうん、そうだと思う。
選手の皆さんを見て「かっこいい~♡」って、いつも言ってた!

はっちゃん

やってみた今はなおさら、みんなすごい!と思ってる!

最初のころは、泳ぐのもロードバイクも全然思うようにいかなくて「やっぱ無理かも……」と思うことが何回もありましたが、少しずつできることが増えていくのが楽しくなりました。

自分の中で「できない」が「できた」に変わる瞬間が何回もあって、それが原動力になったのです。

また、幸いなことに、家族も友人も誰も反対せず、ずっと応援してくれました。

大会に出場したときは、暑いなかにも関わらず、母だけでなく祖父母や姉たちも、みんなで応援にきてくれました。

沿道から「がんばれ!」と声をかけてくれる姿を見た瞬間、うれしさで涙が出そうになったのを覚えています。

自分で選んだことだから

今振り返ってみると、高校で陸上競技をやめてトライアスロンを挑戦しようと決めたのは、私にとってとっても大きな一歩だったと思います。

周りでトライアスロンをやっている同年代がいないなかで、怖さや不安はすごくありましたが、「やってみたい」と感じた自分の気持ちを素直に信じて本当に良かったと思っています。

自分でやると決めたからこそ、うまくいかなかった日ややめたいと思った時も乗り越えられましたし、できるようになった時の達成感は格別でした。

「私でも、挑戦すればできるかもしれない」と何事に対しても思えるようになったのは、この経験のおかげです。

例えば、大学受験のときには、E判定しか出ていなかった大学に、思い切って総合型選抜で出願し、見事合格することができました。

トライアスロンで得た「自分の可能性を信じる力」が、こうしてひとつの実を結んだのだと思います。

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次回は、未経験者の私がこのあとどんな風に練習して、どう変わっていったのかをご紹介したいと思います。

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